会社へ就職し、仕事を始めて「そろそろ違う仕事をしてみようかな。」「今の仕事がきついし他の仕事しようかな」
など、迷いや不安を抱いているのではないでしょうか。
私も実際そうでした。ぼんやりと今の仕事は違うかな?と感じていましたが一歩踏み出すと一気にポジティブな方向へと進みました。
そんな僕の実体験をもとに書いておりますので、ぜひ参考に一歩踏み出してみてくださいね。
20代でキャリアについて考えるべき?
キャリア設計ってどうやれば良いの?
誰にでも学生の頃思い描いていた理想のキャリアがあると思います。
しかし、実際に社会に出てから自分のキャリアを見直した人は少ないのではないでしょうか。
チャンスの多い20代〜30代で行う選択はその後のキャリアに大きく影響します。
社会に出て、現実を知った今だからこそ、今後のキャリアについて考えるべき時期と言えるでしょう。
今回は20代で行うべきキャリアデザインについてわかりやすく解説していきます。
- 経歴やスキルの棚卸しを行う
- 自己分析で自分を客観視して強みや適性を知る
- 目的を明確にしてキャリアプランを立てる
1. 20代でキャリアを考えるべき理由
一昔前までは、就職をしたらそのまま定年まで勤める、一つの会社で経歴を積み上げ昇進していくエスカレーター式のキャリアが一般的でした。
いわゆる終身雇用制度や年功序列制度です。
しかし、近年は多様な働き方や人材力強化が促進されていることから、これまでの雇用慣行は崩壊しつつあります。
成果主義を採用する企業も増えてきており、一つの会社に長く勤めることでキャリアアップが約束されるような時代ではなくなりました。(参考:内閣府多様な働き方と人材力強化の両立に向けた課題)
会社に自分のキャリアを委ねるのではなく、自分自身でキャリア構築をしていく必要があります。
転職や起業などキャリアパスの選択肢も様々であることからも、あなただけのキャリアプランを考えるべきと言えるでしょう。
2. 20代のキャリアデザイン手順書
キャリアの理想は漠然とあっても、仕事に就く、転職する、資格を取得する、だけでは叶えられるものではありません。
ここでは、キャリアの目的を明確にして、目的達成までどのように計画を立てていけば良いかを段階を追って解説していきます。
ステップ1. 転職したいのであれば理由を自覚する
今転職をしたいと考えている人は、転職をすれば現在抱えている問題が解決するでしょうか?
根本的な原因が解決できなければ、同じことを繰り返してしまう可能性があります。
また、転職して別の問題が起こることも考えられるでしょう。
不満に感じる原因を掘り下げ、まずは転職以外で解決できる方法がないかを考えることが大切です。
どうしても転職したいのであれば、同じような問題が起こらないように、企業について入念なリサーチを行うようにしましょう。ビズリーチなどの求人プラットフォームに登録して、日々精査しておきましょう。不動産の物件選びのようなイメージで、毎日見ることでキャリアの成功確率が高まります。
ステップ2. 自分の経歴・スキルの棚卸しを行う
自分には何のスキルも実績もないと思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、実際はそんなことはありません。誰しもが得意不得意があり誰にも負けない強みを持っています。
そのため、下記を参考にしっかりと経歴等を書き出してみてください。
経歴やスキルの棚卸しというのは、社会人になって自分がこれまで行なってきた業務の洗い出しを行うことです。
どのような業務を行なっていたかを、現在から過去を遡る流れで時系列で洗い出していきます。
同時に、実績やスキル、どのように仕事に向き合ったかも記載しましょう。
これまでのキャリアを可視化・言語化することで、自分の強みや得意なこと、仕事観などが明確になり、方向性を定めやすくなります。
企業選びや仕事選びをする上でも役立つでしょう。
日常的な業務までできるだけ細かく洗い出すことがポイントです。
当時の気持ちや取り組み方を思い出すことで、仕事に対する姿勢や意識なども客観的にわかるでしょう。
参考:ジョブ・カードでキャリア形成 – キャリアプランニングツール
ステップ3.他己分析や職業適性診断を受ける
自己分析を深める方法として、第三者の視点による他己分析や、職業適性診断なども行っておきましょう。
僕は実際に、身内を含め友達や初対面の人に対して印象や強み弱みについて聞きました。
自分だけで行う自己分析では思い込みによるズレが起こりやすく、また自分では気づいていない長所などがあることもあります。
自分の強みについても、他者から評価されることで説得力が増し、自信につながるでしょう。
第三者は上司、同僚、友人など身近な人で、難しければ、転職エージェントのプロのアドバイザーなども有効です。
身近な人には、長所や短所、第一印象、付随する印象深い出来事、仕事に対する評価をヒアリングしてください。
職業適性診断については、厚生労働省の職業紹介サイトに、職業適性テストや価値観検査、キャリア分析などがあります。
また、転職サイトなどでも適職診断やキャリア診断などが無料で行えるので、転職相談などと合わせて行なってみても良いでしょう。
ステップ4. キャリアの目的を明確にする
これまで過去の振り返りをしてきましたが、ここからは未来について考えていきます。
自分がこうありたいという理想の姿をできるだけ具体的に思い浮かべてみてください。
職歴などではなく、働き方、生き方という視点で考えましょう。
これまでのキャリアと繋げて考える必要はありません。
どんな風に過ごしたい、誰とどんなところでなど、仕事だけでなく、家族・友人などの人間関係、生活、趣味などの要素を盛り込んでイメージしてください。
仕事をする期間は概ね40年と人生の中でも長い期間で、人生における理想と、仕事における理想は切り離せるものではありません。
仕事単体で捉えずに、人生全体の理想を考えるようにしましょう。
最初は10年後の理想のあり方から、5年後、3年後、1年後と区切って短期的な目的に落とし込んでいきます。
ステップ5. 目的達成までのキャリアプランを立てる
それでは最後に、現在のあなたと、理想の姿の間にあるギャップを埋めていく方法を考えていきましょう。
まずは1年後の短期目標を達成するまでに何をすれば良いか、具体的な行動を書き出していきます。
同じ手順で、3年、5年、10年と行っていきましょう。
具体的な行動計画がキャリアプランです。
このように短期的な目標を掲げることで、長期の目標へも着実に近づいていくことができます。
3. 20代のうちにキャリアのためにすべきこと2つ
① 社会を知る
20代のうちに、多くの情報に触れたり、様々な人に会うことを意識して行うようにしましょう。
多様な価値観に触れることで、視野が広がり、多角的に物事を考えられるようになりますし、
問題が起きても、柔軟に対応ができたり、思考の引き出しが増えることで、問題の解決力も高くなります。
また、お互いに貢献し合えて高め合えるような人脈ができれば、いざという時に大きな支えとなり、将来的にビジネスにつながる可能性もあります。
具体的な方法は、意識的に日常にある情報に関心を持ち、情報収集をする習慣を持つこと、興味のない分野の本も読むことなどです。
様々な人に出会えるセミナーや勉強会、スクール、地域のコミュニティなどにも積極的に参加してみましょう。
自分とは全く違う価値観を持つ人、違う業種で働く人、年代が違う人などと交流を深めることも大切です。
② 自己投資をする
時間と体力がある20代は自己投資に最も最適な時期です。
スキルや知識を早く身につければその分キャリアにも早く還元できます。
自分のキャリアに有効な内容、目的が明確であるものに自己投資するようにしましょう。
資格を取得する、技術を習得する、語学を学ぶ、また、副業を始めてみるなどが挙げられます。
また、費用対効果を考えることも大切です。
投資した費用がその後のキャリアで回収できるのか、投資する価値があるのかで、その自己投資は適切なのかを判断するようにしましょう。
4. 20代で異業種・異職種へキャリアチェンジは可能?
キャリアについて考えてきた中で、思い切ってキャリアチェンジしたいという人も出てくるると思います。
20代でのキャリアチェンジの転職は難しいのでしょうか?
20代前半と後半に分けて転職の傾向についてまとめました。
4-1. 20代前半のキャリアチェンジ事情は?
20代前半は、第二新卒枠での転職が可能なので、キャリアチェンジは最もしやすい時期です。
企業の評価基準も新卒と同等である企業が多く、社会人としてのマナーが身についていれば、経歴はあまり求められず、ポテンシャルが重視されます。
優秀な若手を採用したい、第二新卒の採用に積極的な企業は多いのです。
あなたの会社でも人材不足等が言われているのではないでしょうか?
それと同じように多くの会社で若手人材を確保したいと感じているのです。
転職理由を、今後のキャリア展望と紐付けしてポジティブに説明できるようにしておくことが、転職活動をスムーズに進めるために必要でしょう。
4-2. 20代後半のキャリアチェンジ事情は?
20代後半になると、転職には経歴やスキルを求められる傾向があるため、未経験での転職は難しくなるでしょう。
ポテンシャルに重点を置く企業は少なくなり、即戦力を求める企業が多くなります。
これまで養ってきたスキルや経験が、新しい仕事にどのように活かせるかをいかにアピールできるかが転職を叶える鍵となります。
アピールできるような実績があれば、可能性や将来性を期待してもらえ、採用されるケースもあります。
求人の絶対数は20代前半より少なくなりますが、リサーチを行えば希望の職種で未経験から採用している企業はあるので一概に厳しいと言い切れるものではないでしょう。
4-3. 20代のキャリアチェンジでの注意点4つ
キャリアチェンジには、デメリットや気をつけた方が良いことがあるので注意が必要です。
キャリアチェンジをする上での注意点をポイント別に解説していきます。
4-3-1. 待遇面で不満を感じる可能性がある
未経験での転職は、新入社員と雇用条件が同等であることが多いので、待遇面を不満に感じることがあるかもしれません。
特に、収入は一時的に下がる可能性が高くなるでしょう。
企業によっては研修期間が設けられていたり、入社6ヶ月後まで有給休暇がないなどが想定されます。
しかし、未来を見据えた転職であれば、マイナスに捉える必要はありません。
転職後に慌てることがないよう、事前に把握しておくようにしましょう。
4-3-2. 入社後にミスマッチが判明することがある
事前の情報収集を怠ってしまうと、思っていた仕事と違う、社風が合わないなど入社後にミスマッチが判明することがあります。
業界、職種や企業については入念なリサーチが必要です。
同じ業界の人から話を聞く、企業の公式サイトを見る、社長や社員インタビュー記事などから社風を読み取るなどは行うようにしましょう。
転職エージェントを介して転職活動を行えば、自分では知り得ない内部情報を教えてもらえることがあるので利用するのもおすすめです。
4-3-3. 転職をむやみに繰り返すと企業にマイナスな印象を与える
転職の目的が明確でないと、同じ失敗を繰り返して転職回数だけが増えていくことになりかねません。
企業は、これまでの会社を退職した理由には敏感です。
経歴に一貫性がないと、飽きやすい、継続力がないなどマイナスイメージを持たれてしまいます。
また、キャリアチェンジを繰り返すと、専門的なスキルが身に付かないため、経歴上も転職には不利になっていくでしょう。
キャリアチェンジは思いつきや勢いで行ってはいけません。
目的を明確にして、慎重に行うようにしましょう。
4-3-4. 転職しづらい業界が存在する
業界によっては、中途採用をほとんど行っていない業界があるので注意が必要です。
新入社員からじっくり人材育成を行うような終身雇用制で、離職率が低い業界はその傾向にあります。
総合商社、金融系、メーカーなどが挙げられます。
よほど秀でた経歴がなければ、転職は難しいでしょう。
5. 20代でキャリアアップするためには?
20代で新人期間を経て基礎固めができてから、具体的にどのようにキャリアアップをしていけば良いのでしょうか。
20代でキャリアアップを実現するための方法を解説していきます。
5-1. 資格やスキルを身に付ける
将来的に役立つであろう資格やスキルが特定できていれば、できるだけ早く習得するようにしましょう。
資格があることで、資格手当などの優遇がある場合もあります。
業務を独占して行えるような専門性の高い資格であれば、資格取得は大きなキャリアアップにつながるでしょう。
5-2. ヘッドハンティングなど転職エージェントを積極的に利用する
もしかしたら現在勤めている会社よりも、あなたのキャリアプランによりマッチする企業があるかもしれません。
転職エージェントを利用すれば、キャリアコンサルタントから今後のキャリアに役立つアドバイスや求人紹介などを受けることができます。
ハイレベルな企業にチャレンジできたり、ヘッドハンティングが受けられる可能性もあるでしょう。
働きながらアンテナを張っておいて、チャンスが来た時に掴めるようにしておくことも大切です。
6. 【まとめ】20代でキャリア設計をすれば今後の可能性が広がる!
- 経歴やスキルの棚卸しを行う
- 自己分析で自分を客観視して強みや適性を知る
- 目的を明確にしてキャリアプランを立てる
20代のうちにキャリア設計をしっかり行うことは、人生を有利に進められると言っても過言ではないくらいメリットが大きいものです。
年齢によるチャンスが多い分、目的達成の可能性も高まるでしょう。
ただし、偶発的な出来事により変化を強いられることや、考え方が変わることは起こり得るものです。
定期的にキャリアプランの見直しを行い、アップデートを繰り返して、着実に理想に近づいていきましょう。
参考webメディア:CAREE
7.【Q&A】キャリアデザインに関するよくある質問
- 今の仕事を辞めたいけどやりたいことがありません。どうしたらいいですか?
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まずは自分のやりたくないことを明確にしましょう。やりたいことをやって生活できている人もいますが、ほんの一部に過ぎません。
それよりも自分のやりたくないことを明確にして、自分のやりたいことを見つけ出すことを意識していきましょう。 - キャリアデザインとはなんですか?
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キャリアデザインとは、ビジョンを明確にしたうえであなたが将来どんな仕事や働き方をしたいかを考え、しっかりと行動に移すことを指します。
- キャリアデザインを考えるときに効果的な方法はなんですか?
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転職サイトを見たり、転職エージェントに相談してみる等、まずは自分の知見を広げていきましょう。
本を活用するのも効果的です。