出張が多い仕事は大変そうだけど、日本全国や場合によっては海外にまで行けてちょっと楽しそうだなと憧れたことはありませんか。
また出張が多い人は、なんだか「できる人」にも見えて羨ましく感じることもあります。
交通費も宿泊費も会社が負担してくれるうえに、手当まで貰える出張は本当に楽しいものなのでしょうか。
また、大変なことはどんな事なのでしょう。
「出張の多い仕事のメリット」「出張が多いことによるデメリット」を考えてみませんか。
また、「出張の多い職種」もご紹介しますので、仕事を選ぶ際の参考にもなるかもしれません。
出張が多い仕事のメリット
旅行をするのが好きという人にとっては、出張は楽しみなものになるでしょう。
日々の環境から離れ、ちょっとした旅行気分を味わうこともできますし、いつも会うことのない人と過ごす時間は新鮮さもあります。
出張が多い仕事のメリットをご紹介します。
会社のお金で旅行気分が味わえる
出張となれば交通費、宿泊費は会社の経費で落とすことができます。
つまり、自分でお金を負担することなく「会社のお金で旅行に行ける」という考え方もできるのです。
会社員は毎日同じ路線の電車に乗ってオフィスへ向い、また同じ電車で帰るという事の繰り返しですから、ストレスが溜まる時もあるでしょう。
いつもと同じルーティンから解放され、気分もリフレッシュできます。
出張手当がもらえる
会社によって規定はさまざまですが、平均として一泊で数千円の出張手当がつきますので、会社のお金で旅行ができるうえに「お小遣いまで貰えるようなシステム」と考えることもできます。
また、出張の回数が多ければ多いほど、手当が増えることもあります。
貰った手当で、観光地を回ったり、地元の名産品を堪能することもできます。
ホテル泊でリフレッシュできる
出張の際にはビジネスホテルに泊まる場合が多いです。
非日常の空間に宿泊できるということは大きな気分転換になります。
自宅ではいつも家族が一緒で、なかなかひとりの時間が取れないという場合は特に自由な時間を楽しむことができるでしょう。
ゆっくりお酒を飲んだり、好きにテレビを見たりと、気兼ねなく過ごすことができます。
出張が多いとデメリットもある
出張は楽しいことが多いように感じられますが、もちろん旅行ではありませんから「しんどい」と感じることもあります。
育児中の女性であれば子供のお世話を誰かにまかせる必要がありますし、出張が何ヶ月も続くような場合、家族や友人と過ごす時間も激減してしまうので、退職を考える要因になることもあり得ます。
出張が多い場合のデメリットも把握しておきましょう。
移動スケジュールがシビアなことが多い
旅行のようにゆったりとした時間で出発できれば良いのですが、出張は仕事ですからそういう訳にはいきません。
朝一の飛行機、始発の新幹線に乗らなくてはいけないことも度々あります。
また、帰りは最終便で自宅に着くのが夜中になる場合も多いです。
社用車等で運転して行かなければならない場合には、渋滞の状況を考えながら到着時間を計算したりと、時間に追われることは良くあることです。
長期化すると出費や家賃の無駄が増える
出張と言っても一日二日ばかりのものだけではありません。
月の大半が出張といったような長期出張になると、楽しいことばかりではなくなってきます。
まず、一人暮らしの場合、ほとんど在宅時間がないにもかかわらず、家賃はしっかり払わなければいけません。
生活に必要なライフラインの基本料金等も、ほとんど利用していなくても支払いが必要になります。
また洗濯物をコインランドリーで洗ったりと、自宅で生活している時と同じ作業が出張先で必要になりますし、長期間外食続きになることもあります。
出張手当がつくとは言っても、自分で支払う出費も増えていきそうです。
交通費などの立て替えがある
出張にかかる交通費や宿泊費は、後払い精算の会社も多いです。
ある程度、まとまったお金を貯めておかないと、突然出張になった時「交通費がない!」といった事態が起こります。
特に長期出張の場合の宿泊費も全額後払い精算となると、かなりの金額を準備しておく必要があります。
個人のクレジットカードで支払っておく場合は、限度額を事前に確認しておく必要もでてきます。
出張が多くなりやすい仕事は?
会社の規模によって違いはありますが、職種で分けてみると出張が多くなりやすい仕事が見えてきます。
各地を飛び回りながら仕事をする姿に憧れがあるのならば、これからご紹介する職種を目指してみてはいかがでしょうか。
また、その逆も然りです。
営業職
出張といえば営業職のイメージが強いのではないでしょうか。
新しい顧客を開拓する為には、出張が欠かせない部署だといえます。
また、新規顧客だけでなく、既存の顧客へのフォローの為に定期的に出張が必要になることを考えると、営業に配属になった場合には出張を覚悟しておく必要があるとも言えます。
日々環境の変化を求めがちな人にとっては、最高の職種となりそうです。
技術職
技術職も出張の多い職種と言えます。
自社商材に問題が起きた場合など、取引先にトラブルが生じた場合には、すぐに駆けつけなければなりません。
また、新商材開発の為には、勉強会など情報収集の場に多く参加することが必要になるので、営業職と同じく、各地を飛び回ることになりそうです。
特に建築、土木の職種は技術職の果たす役割が大変重要です。
プロジェクトが終了するまで現地に滞在し、長期出張を求められます。
接客業
接客業といえば職種もさまざまありますが、出張の多い職種といえば、交通サービスや旅行関係の仕事が多いです。
パイロットやCA、その他にもバスガイドやツアーコンダクター等も含まれます。
これらの職種は国内だけでなく、海外出張も多く含まれるので拘束時間も長いです。
しかし、元々このような働き方を希望して就職した人も多いと考えられるので、本人は苦痛ではないのかもしれません。
また、各地にチェーン展開している接客業のマネージャークラスは、人材育成の為に出張が必須です。
特に新店舗などがオープンする際は、回数が激増すると言われています。
経理
経理というとピンとこないかもしれませんが、実は出張の多い職種です。
内勤でドンと腰を据えているイメージがありますが、規模の大きな会社になると、回数も多く、役割も重要です。
全国に支社や支店がある場合、会計が正しく行われているかチェックをする必要があります。
また、海外拠点がある場合には、関連会社の経理処理のチェック、会計士の検査の立ち会いが求められます。
海外展開や、M&Aをするような大企業は特に経理の出番が多いと言えます。
支社・支店が多い企業
支社、支店の多い会社は、必然的に出張も多いです。
海外支社がある場合は、海外出張もあります。
近年では、Web会議などのツールを利用する企業も増えていますが、どうしても現地に赴く必要がある場合が多々あるのも実情です。
また、新規で支社や支店を立ち上げる場合は、現地に滞在する必要も出てくることから、長期出張になる可能性が高いと言えます。
取引先が全国各地にいる
事業展開の範囲が広い会社であれば、顧客は全国各地にいますから、必然的に出張は多くなります。
国内だけでなく、海外にも展開していれば、海外出張も必要です。
リモート営業というスタイルも企業に普及してきていますが、各地に赴き、顧客と顔を合わせることが大切な時もあります。
商材を顧客に直接見てもらうことは重要なポイントになりますので、営業職であれば出張は特に多いと言えます。
まとめ
出張は旅行気分になれると言えども、やはり「仕事」ですから、どのような職種であろうと大変であることに変わりはありません。
実際、長期出張が続く人の中には、自宅に滞在できる日が少なすぎて、小さな子供に顔を忘れられてしまい、帰宅するたびに泣かれるという人や、友達と全く会えなくなり、付き合いが無くなってしまったという人もいました。
長期出張は現地で仕事に集中できる反面、プライベートとの両立が難しくなりがちです。
今は手軽にスマホでビデオ通話もできるので、こまめにコミュニケーションを取りたいものです。
重責を背負いながら出張に行った時でも「旅行にきているみたいだな」と、上手に気分を切り替えながら、仕事に取り組んでいきたいですね。