「生成AIサービスにはどのような種類があるのか一覧表が見たい」
「自社に適した生成AIサービスがどれか知りたい」
生成AIの種類は、テキストや画像、動画などさまざまです。業務の効率化を図りたい場合や生産性を向上させたい場合には、自社の課題に合った生成AIを導入することがポイントです。
本記事では、生成AIの種類を一覧で紹介します。注目されているサービスの特徴や料金などもわかるため、課題解決に適した生成AIが知りたい方は参考にしてください。
生成AIの種類一覧
生成AIの主な種類は、以下の通りです。
種類 | 特徴 |
---|---|
会話型生成AI(テキストタイプ) | 音声やテキストを通じて、質問やコメントに対する回答を生成する |
要約型生成AI(テキストタイプ) | 言語処理技術を活用し、テキストの要点を簡潔にまとめる |
記事制作型AI(テキストタイプ) | プロンプト(指示)をもとに、SEO記事や広告などの記事を自動生成する |
画像生成AI | プロンプトをもとに画像を生成する |
動画生成AI | テキストや画像などの情報から、映像や音源を組み合わせて新たな動画を生成する |
音楽生成AI | プロンプトをもとにAIがメロディやリズムなどを分析し、楽曲を制作する |
コード生成AI | プロンプトをもとに、プログラミングコードを自動生成する |
生成AIにはさまざまな種類があるため、目的や課題に合わせて利用するサービスを使い分けることで、業務効率化や生産性向上につなげられるでしょう。
テキスト生成AIサービス一覧
テキスト生成AIで注目されているサービス一覧は、以下の5つです。
- ChatGPT
- Google Gemini
- Claude
- SAKUBUN
- 要約AI Samaru
各サービスの特徴や料金を解説します。
ChatGPT(会話型)
ChatGPTは会話型生成AIで、2024年時点において日本語を含む50以上の言語に対応しています。
特徴 | 柔軟な回答スタイルに対応しているため、人間と会話をしているような受け答えをしてくれる 前の会話や質問の文脈を記録しており、意図に沿った回答をしてくれる Appleと提携しているため、iPhoneなどでも利用できる |
提供企業 | OpenAI, Inc.(アメリカ) |
料金 | 無料版あり 有料版:月額20ドル~ |
日本語対応 | 対応 |
ChatGPTにはOpenAIが開発した自然言語処理モデルのGPTが組み込まれており、大量のデータを学習しています。会話からビジネスにつながるアイデアや提案を生み出せるため、初心者の方におすすめです。
Gemini(会話型)
Google Geminiは会話型生成AIで、2024年時点において日本語を含む40以上の言語に対応しています。
特徴 | Googleのほかのサービスとスムーズに連携できる Googleが蓄積してきたデータをもとにした、情報を提供している テキストのほか画像や音声、コードなどの情報を理解しているため、複雑で高度なタスクに対応できる |
提供企業 | Google LLC(アメリカ) |
料金 | 無料版あり 有料版:月額2,900円(税込) |
日本語対応 | 対応 |
Googleアカウントがあれば、登録不要で利用できます。Googleアカウント保有者やGoogleアプリと連携して業務を遂行したい方に、Geminiは適した生成AIサービスです。
Claude(記事制作型)
Claudeは会話型生成AIで、プロンプトからSEOライティングやコピーライティングなど記事制作ができます。
特徴 | 人間が作成したものに近い自然な表現を用いた文章を生成する 有料版の場合、200万以上のトークン(約15万文字または約500ページ以上)のプロンプトを処理できる 一度に複数の資料をアップロードできる |
提供企業 | Anthropic(アメリカ) |
料金 | 無料版あり 有料版:月額20ドル~ |
日本語対応 | 対応 |
Claudeは文章の自然さが特徴のため、文章を生成してもらう際に手直しの手間を省きたい場合に有効です。記事制作や長文の処理で生成AIサービスを活用したいときは、Claudeがおすすめです。
SAKUBUN(記事制作型)
SAKUBUNは国産AIライティングツールで、見出し作成から記事制作まで生成できます。
特徴 | ペルソナやトーンの指定、ターゲットなど幅広く設定できるため、最適なコンテンツを作成できる SNS投稿文や商品紹介文など、100種類以上の生成ツールを利用できる WordPressなどの外部サービスと連携できる |
提供企業 | NOVEL株式会社(日本) |
料金 | 無料版あり 有料版:月額10,780円(税込)~ |
日本語対応 | 対応 |
プロンプト不要で幅広いテンプレートを利用できるため、誰でも簡単に質の高い文章を作成できます。記事制作の業務時間を削減したい方や内製化を図りたい場合は、SAKUBUNの導入を検討してみましょう。
要約AI Samaru(要約型)
要約AI Samaruは日本語解説技術を掛け合わせ、他社のLLMを使用しない日本語要約に特化した生成AIサービスです。
特徴 | 5,000文字の日本語文章を要約できる 敬体や常体など、文体を変えられる 要約の文字数を設定できる |
提供企業 | 株式会社ハルプログラム(日本) |
料金 | 無料期間あり 有料版:要問い合わせ |
日本語対応 | 対応 |
記事のリード文生成やアンケートの分析業務の効率化など、要約AI Samaruの活用方法はさまざまです。要約の文字数を設定したい方に、要約AI Samaruは最適なサービスです。
画像生成AIサービス一覧
画像生成AIで注目されているサービス一覧は、以下の3つです。
- Stable Diffusion
- DALL・E2
- Canva
各サービスの特徴や料金を解説します。
Stable Diffusion
Stable Diffusionは、プロンプトをもとに高品質な画像を描画できる生成AIサービスです。
特徴 | ソフトウェアのソースコードが無料で公開されている 作成可能な画像枚数に制限がないため、何枚でも生成できる アニメからリアルまで多種多様な画像を生成できる |
提供企業 | Stability AI(イギリス) |
料金 | 無料 |
日本語対応 | 対応 |
Stable Diffusionは日本に特化し、商用利用可能なサービスも提供しています。無料で利用できるため、生成AIサービスの利用を試してみたい方にStable Diffusionはおすすめです。
DALL・E3
DALL・E3は、ChatGPTを提供しているOpenAIが開発した画像生成AIサービスです。
特徴 | コンセプトや属性、スタイルなどを組み合わせて、リアルな画像やアートを作成できる 暴力的なものや成人向けの画像生成をする機能を制限している ChatGPTと対話しながら画像を生成できる |
提供企業 | OpenAI Inc.(アメリカ) |
料金 | 有料版:月額20ドル~ |
日本語対応 | 対応 |
DALL・E3で生成された画像は所有権がユーザーに帰属するため、商用利用も可能です。ただし、DALL・E3はChatGPT有料版のユーザーが利用できます。ChatGPTと会話をしながら、よりイメージに近い画像を生成したい方にDALL・E3は最適なサービスです。
Canva
Canvaはオンラインで使用できるグラフィックデザインツールで、無料版でも画像生成AIサービスを利用できます。
特徴 | テキストを入力して画像スタイルを選択するだけで生成できる 映画風やアニメ、油絵風など画像スタイルの種類が充実している Canvaに実装されているAIツールからAI画像生成機能を選択できる |
提供企業 | Canva Pty Ltd(オーストラリア) |
料金 | 無料版あり 有料版:年額11,800円(税込)~ |
日本語対応 | 対応 |
操作が簡単なため、初心者におすすめです。無料版の場合、AI画像生成は月50回で利用可能なため、お試しで使用するのにも適したサービスといえます。
動画生成AIサービス一覧
動画生成AIで注目されているサービス一覧は、以下の2つです。
- Runway Gen-3 Alpha
- FlexClip
各サービスの特徴や料金を解説します。
Runway Gen-3 Alpha
Runway Gen-3 Alphaは、テキストや画像から動画を生成できる動画生成AIツールです。
特徴 | 生成される動画の出力解像度は720p(1280×720)となっている 最大10秒の動画を生成できる 人物の表現や動作を細部まで生成できる |
提供企業 | Runway(アメリカ) |
料金 | 有料版:月額12ドル~ |
日本語対応 | 未対応 |
実写だけでなく、アニメーションまで幅広いスタイルの動画を生成できます。ただし、2024年時点では日本語非対応のため、英語でプロンプトを入力する必要があります。クオリティの高い動画をAIで生成したい場合に、Runway Gen-3 Alphaはおすすめです。
FlexClip
FlexClipは動画編集ソフトで、生成AIサービスも提供しています。
特徴 | 無料版で生成される動画の出力解像度は720p(1280×720)となっている 6,000以上のテンプレートを使用できる チュートリアルやガイドが公式サイトに掲載されている |
提供企業 | PearlMountain Ltd(中国) |
料金 | 無料版あり 有料版:月額9.99ドル~(年額契約の場合は119.88ドル~) |
日本語対応 | 対応 |
日本語を含む幅広い言語に対応しているだけでなく、チュートリアルやガイドを掲載しており、初めてでもスムーズに利用しやすい点が強みです。操作がシンプルなため、動画編集初心者に適したサービスといえます。
音楽生成AIサービス一覧
音楽生成AIで注目されているサービス一覧は、以下の3つです。
- Suno AI
- Boomy
- AIVA
各サービスの特徴や料金を解説します。
Suno AI
Suno AIは、専門知識不要で楽曲を制作できる音楽生成AIです。
特徴 | フレーズを入力するだけで、シチュエーションに適した楽曲を生成する 既存の楽曲を編集できる 最大4分の楽曲を生成できる(V3.5の場合) |
提供企業 | Suno, Inc.(アメリカ) |
料金 | 無料版あり 有料版:月額10ドル~ |
日本語対応 | 対応 |
200文字以内で曲の説明をテキストで入力すると、イメージに近い楽曲が生成されます。ただし、商用利用する場合は、有料版を利用する必要があるため注意が必要です。
音楽の知識がない方でも作成可能なことから、気軽に楽曲を制作したい際に適したサービスとなります。
Boomy
Boomyは、AIを活用して音楽を生成できるBoomy Corporationが運営するプラットフォームです。
特徴 | 再生数に応じて収益が発生する 世界中のアーティストとつながれる 曲のスタイルを選択するだけで、イメージに合った音楽を作成できる |
提供企業 | Boomy Corporation(アメリカ) |
料金 | 無料版あり 有料版:月額9.99ドル~ |
日本語対応 | 対応 |
音楽の制作経験がなくても数秒でオリジナル曲を作成可能で、初心者でも使いやすい点が特徴です。
作成した曲をプラットフォームに投稿できるため、多くの人に聴いてもらいたい方にも適したサービスといえます。ただし、商用利用したい場合は、有料版のプロプランに加入する必要がある点に注意しましょう。
AIVA
AIVAは、さまざまなジャンルの曲を数秒で作成できる音楽生成AIサービスです。
特徴 | 250種類以上の異なるパターンの楽曲を生成できる カスタマイズの幅が広く、イメージしたオリジナル楽曲を生成できる プロプランに加入すると著作権を永久に所有できる |
提供企業 | AIVA Technologies(ルクセンブルク) |
料金 | 無料版あり 有料版:月額11ユーロ~ |
日本語対応 | 未対応 |
プロプラン加入により、著作権を保有できる点がAIVAを利用するメリットです。さまざまなスタイルを自分好みにカスタマイズできるため、新たなアイデアを生み出したい方にも適しています。
コード生成AIサービス一覧
音楽生成AIで注目されているサービス一覧は、以下の2つです。
- Amazon CodeWhisperer
- OpenAI Codex
各サービスの特徴や料金を解説します。
Amazon CodeWhisperer
Amazon CodeWhispererはAmazon社が提供するコード生成AIサービスで、コメントを入力するだけでコードが自動生成されます。
特徴 | リアルタイムでコードの生成ができる PythonやJava、JavaScriptなど、複数のプログラミング言語に対応している セキュリティ上の問題点を検知して修正候補を提案してくれる |
提供企業 | Amazon.com, Inc. |
料金 | 無料版あり 有料版:月額19ドル |
日本語対応 | 対応 |
Amazon CodeWhispererは、セキュリティ面を強化できる点が強みといえます。そのため、生成AIを活用するうえで、開発しているサービスのセキュリティを重視したい方におすすめです。
OpenAI Codex
OpenAI Codexは、会話形式でコードの生成を支援しているコード生成AIサービスです。
特徴 | PythonやJavaScript、Shell など12以上の言語に対応している GPT-3上で構築されているため、自然言語を分析してユーザーの意図に適したコードを出力できる 開発者のコーディングスタイルに合わせた編集に適応できる |
提供企業 | OpenAI Inc. |
料金 | API使用量に応じた課金制 |
日本語対応 | 対応 |
会話をもとに、ユーザーが要求したコードを生成してくれる点が強みです。そのため、OpenAI Codexは会話形式で効率的に開発を行いたい方に適した生成AIサービスになります。
まとめ|生成AIの一覧から自社に適したサービスを見つけよう
生成AIには、テキストや画像、動画などさまざまなサービスがあります。自社に適したサービスを見つけるには、どのような課題を解決するために生成AIを活用するのか、目的を明確にすることが大切です。
また、生成AIサービスによって強みは異なります。一覧を参考のうえ、各サービスにどのような特徴があるのか把握しておくと自社に最適なサービスを絞り込めます。生成AIサービスを活用して、業務効率化や生産性向上につなげましょう。