昨今、人気の高まりを見せるスポーツやアウトドア業界。
スポーツやアウトドアが好きな方であれば、スポーツメーカーやアウトドアブランドのような勢いのある業界の営業職で働いてみたいと思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、スポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職について、仕事内容・平均年収・必要なスキルなどをご紹介します。
内容をまとめると下記の通りです。
- 仕事内容は店舗への営業やイベント企画など
- 平均年収は約400万円~600万円
- スポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職に転職するには、傾聴力・交渉力・業界全体の知識が求められる
実際の働きやすさや転職難易度もご紹介しますので、スポーツメーカー・アウトドアブランドへの転職活動の参考にしていただければと思います。
◆本サイトの表記には、一部プロモーションを含みます
人気のスポーツメーカー
まずは、人気のスポーツメーカー5社をご紹介します。
株式会社ゴールドウイン
株式会社ゴールドウインは、創業50年以上の老舗総合スポーツ用品メーカーです。
自社ブランド「GOLDWIN」の他、「ザ・ノース・フェイス」「カンタベリー・オブ・ニュージーランド」「ヘリーハンセン」など、大手ブランドとライセンス契約を結び、スポーツ用品やスポーツウェアの製造・販売を行っています。
競技スポーツ用品だけでなく、登山用ウェア・マリンウェアなどのアウトドアスタイルの関連商品や、ハイテックウェア(防塵服)の製造にも注力している企業です。
株式会社アシックス
株式会社アシックスは、兵庫県神戸市に本社を置く総合スポーツ用品メーカーです。
シューズメーカーの「オニツカ株式会社」と、スポーツウェアメーカーの「株式会社ジィティオ」、さらにニットウェアメーカーの「ジェレンク株式会社」の3社が統合し、現在の株式会社アシックスが発足しました。
主な事業内容は、競技用スポーツシューズ・スニーカー・アスレチックウェアなどの製造・販売で、米州・欧州・東南アジアなど海外にも現地法人を置くグローバル企業として、プロモーション活動を展開しています。
アディダス ジャパン株式会社
アディダスはドイツに本社を置くグローバル企業で、日本法人としてのアディダス ジャパン株式会社は1998年に設立されました。
主に、スポーツシューズ・スポーツウェア・アクセサリーなどの製造・販売を行っています。
プラスチック廃棄物を用いたリサイクル素材で製品作りを行うことや、素材の力を最大限引き出すテキスタイル技術の開発など、スポーツ業界におけるサステナビリティ(持続可能性)をけん引している企業です。
株式会社ナイキジャパン
株式会社ナイキジャパンは、アメリカに本社を置く大手スポーツ用品メーカーです。
スポーツシューズ・アパレル・アクセサリーの製造・販売を、グローバルに展開しています。
足を踏み込む際の衝撃を吸収する「AIR(エア)」素材や、軽さ・柔らかさ・反発性を兼ね備えた「ZOOM X(ズームエックス)」といったテクノロジーの開発にも取り組んでいます。
世界中の人々に先進的な商品を届けることで、スポーツの楽しさや素晴らしさを提案しています。
アメアスポーツジャパン株式会社
アメアスポーツジャパン株式会社は、本社がフィンランドにある総合スポーツ用品・アウトドア用品のメーカーです。
ウィルソンやアトミックなどのスポーツブランドと、アークテリクスなどのアウトドアブランドの全6ブランドを傘下に置き、グローバル展開しています。
主な取扱商品は、ウィンタースポーツ・テニス・ゴルフ・ダイビング・アウトドアなどオールシーズンに対応できるスポーツ用品や、フットウェア・アパレル・スポーツ計測器などです。
人気のアウトドアメーカー
次に、人気のアウトドアメーカー4社をご紹介していきましょう。
パタゴニア・インターナショナル・インク(Patagonia)
耐久性の高い製品や環境に配慮した製品作りに注力している他、売上の1%を環境保護活動団体に寄付するなど、自然環境保護と回復にも大きく貢献している企業です。
株式会社スノーピーク(Snow Peak)
株式会社スノーピーク(Snow Peak)は、日本発祥のアウトドアブランドとして世界的に注目されているグローバル企業です。
本社は新潟県三条市にあり、米国・英国・韓国・台湾に現地法人を置いています。
オートキャンプスタイルの需要拡大と共に、アウトドア製品・アパレル・登山用テント・寝具など様々な商品を展開し、すべての商品に「永久保証」を付けるなど品質にもこだわっています。
株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン
株式会社コロンビアスポーツウェアジャパンは、アウトドアスポーツに特化した総合アウトドアスポーツブランドです。
アウトドアシューズ・キャンプ用品・アウターウェア・バッグ・ヘッドギアなど、アウトドアスポーツブランドならではの防水・防寒に優れた商品を取り扱っています。
本社はアメリカ・オレゴン州にあり、日本法人として東京本社と大阪営業所を構えています。
主な販売先は直営店の他、アウトドア専門店・スポーツチェーン店・百貨店などです。
ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社(コールマン)
アウトドアブランドの「コールマン」は、ベビーカーメーカーの「ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社」と統合し、ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社コールマン事業部となりました。
主力商品のランタンやストーブなどのキャンプ用品は、「ロングライフデザイン賞」を受賞。長期間使用できるよう修理なども行っており、長く使い込む程に愛着が湧くような製品作りに尽力している企業です。
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職の仕事内容
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職の具体的な仕事内容や、仕事のやりがい・魅力について解説していきます。
仕事内容
店舗への営業活動では、自社ブランドや取扱商品の知名度アップのため、直営店以外のアウトドア専門店やスポーツチェーン店などへ商品の陳列を依頼します。
商品を置いてもらうだけでなく、どうすれば自社商品が売れるか戦略を立て、店舗のスタッフへ提案を行うなどの役割もあります。
展示会では、業界のトレンドや最新技術に関する情報収集を行います。
また、プロスポーツ選手や団体などの関係者と交流することで、人脈構築にもつながります。
自社でイベントを開催している場合は、企画や運営にも営業職が携わることになります。
協賛企業へのプロモーション活動やイベントの準備など、業務は多岐にわたります。
やりがいと魅力
営業職の一番のやりがいは、頑張った結果が数字で明確に現れる点です。
売上や受注率などの数値目標に到達した際には、大きな達成感を得られるでしょう。
なお、数字だけでなく、スポーツメーカーの営業職であればトップアスリートに使用してもらうことや、アウトドアブランドであれば多くの人にアウトドアに興味を持ってもらえるといったこともやりがいにつながります。
スポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職の仕事は、顧客と直接やり取りをするわけではありませんが、営業担当がいるからこそ店頭に商品が並びます。
多くの人に商品を届けるための一翼を担えることは、営業職の仕事の魅力の一つといえます。
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職の平均給与
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職の、気になる平均給与を見てみましょう。
- 国内大手スポーツメーカー / 営業職・・・400万円~620万円
- 外資系スポーツメーカー / 営業職・・・600万円~900万円
- 国内大手アウトドアブランド / 営業職・・・240万円~750万円
- 外資系アウトドアブランド / 営業職・・・400万円~600万円
スポーツメーカーは、国内よりも外資系メーカーの方が給与は高めです。
アウトドアブランドは、国内・外資系共に中央値が約500万円ということが分かります。
一般的な販売スタッフや一般職の平均給与は250万円~350万円ですので、営業職は企業の中でも平均給与の高い職種といえます。
さらに営業職の場合、成果報酬型やインセンティブ制度が取り入れられている企業が多く、個人によって給与が異なります。
そのため、成果や実績次第で年収にも大きな開きが見られます。
(※出典元)
スポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職の中途採用・求人特集 難易度や想定年収などを解説 | 外資系企業、消費財業界の転職・求人なら ー アズール&カンパニー
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職に転職するには?
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職に転職するためのコツなどをご紹介します。
転職のコツ
例えば、スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職への転職を希望する人の大半は、「スポーツやアウトドアが好きだから」という理由でこの業界を選んでいる方が多いでしょう。
そこから一歩踏み込み、「数あるメーカー・ブランドの中からなぜこの会社を選んだか」を説明できるようにしておくと、面接担当者の印象に残るはずです。
自己アピールで他の応募者との差別化を図るためには、事前に自己分析を徹底して行い、入社後に活かせるスキルや今後のキャリアプランを明確にしておくといいでしょう。
未経験からの転職はできる?
スポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職では、中途採用を積極的に行っています。
一方で中途採用の場合、即戦力が期待されるため、まったくの未経験からの転職はハードルが高く感じるかもしれません。
スポーツやアウトドア関連の仕事を2~3年経験することや、未経験歓迎の営業職で実績を積むことで、本命のスポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職へ挑戦する道が開けるはずです。
異業種からの転職はできる?
別の業界の営業職から、スポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職への転職は可能なのでしょうか。
結論からお伝えすると、募集要項に「業界での営業経験があること」などの記載がない場合は、応募可能です。
ただし、いずれの業界でも知識や経験のある人の方が歓迎されるため、特別なスキルなどの強いアピールポイントを用意しておく必要があります。
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職に必要なスキルや知識
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職への転職のために必要なスキルや知識は、企業規模やビジネスの方向性によって異なります。
例えば、実店舗向けの販売に注力している中規模のメーカーやブランドであれば、専門店やセレクトショップへの営業を強化したいと考えるでしょう。
この場合、業界での営業経験や深い商品知識が求められます。
また、営業先の店舗が抱える課題や問題点を聞き出し、営業に活かすための傾聴力や、提案する交渉力は必須となります。
対して大手メーカーやブランドでは、オンライン販売強化のための求人が多く見られます。
こちらでは、データ分析を元に新たな販路を開拓するための課題発見力や、業界全体に関する知識が求められるでしょう。
さらに、チームでプロジェクトを進めるためのコミュニケーション能力なども必要になります。
スポーツメーカー・アウトドアブランドが求める人物像
スポーツメーカー・アウトドアブランドが求める人物像は、スポーツやアウトドアに興味・関心のある人はもちろん、自社商品に愛着を持って営業活動を行ってくれる人材です。
ただ単に「スポーツやアウトドアが好き」というだけでなく、メーカーやブランドのコンセプトや経営理念などに共感し、企業と共に成長していける人物像を求めています。
クライアントにとって、営業担当はその企業の印象を左右する人物ですので、メーカーやブランドのイメージを保ち、コンセプトや経営理念に沿った言動のできる人物である必要があります。
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職に向いている人
先述の通り、スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職は、交渉相手が抱える課題や問題点を聞き出し、営業活動に活かさなければいけません。そのため、相手に頼りにしてもらい、ビジネスとしてリードしていけるようなコミュニケーション能力の高い人が向いています。
また、スポーツやアウトドアが好きなことはもちろんですが、ただ単に「ファンとして好き」という視点だけでなく、多くの人に自社商品を届け、ブランドコンセプトを伝えていくという職務があります。
そのため、スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職には、業界を客観的に分析し、何ができるかを自ら考えて行動できる人が向いているといえるでしょう。
スポーツメーカー・アウトドアブランド営業職の将来性
転職を考える際には、業界や業種の将来性が気になることでしょう。
事実、多くの小売業界やサービス業界では、生産年齢人口の減少(※)が以前より問題視されています。
そのような中で、スポーツ業界やアウトドア業界は、比較的展望が明るいといわれています。
理由の一つとして、スポーツ業界の場合、昨今の世界的なスポーツイベントの盛り上がりや、健康志向とフィットネスの広がりと共に、業界全体の景況感が良いということがあげられます。
またアウトドア業界では、キャンプ人気でアウトドア志向の人が増えたことや、ファッションツールとしても、アウトドア系のアパレルやギアの人気が高まっています。
さらには世界的なEC利用の拡大も、スポーツとアウトドア業界に適した時流といえます。
越境ECなど、海外市場をターゲットとしたマーケットは、今後の将来性に期待が持てるでしょう。
(※出典元)
少子高齢化等我が国が抱える課題の解決とICT – 総務省 (2)人口減少における我が国経済成長
おわりに:業界の発展と共にスポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職はますます人気上昇
ここまで、スポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職について、仕事内容・平均年収・必要なスキルや経験・転職のコツなどをご紹介してきました。
スポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職の仕事内容は多岐にわたりますが、多くの人に素晴らしい商品を届けるための一翼を担えることは、営業職の仕事のやりがいや魅力といえます。
平均年収は他の業種よりも一般的に高めで、成果報酬やインセンティブ制度などを導入している企業も多くあり、高いモチベーションで働ける環境が整っています。
スポーツメーカー・アウトドアブランドの営業職へ転職するためには、自己アピールで他の応募者との差別化を図ることや、必要なスキルや知識を事前に身につけておくよう心がけましょう。
本記事をご参考に転職活動を成功させ、ますます活況が続くスポーツやアウトドア業界で、営業職として活躍されることをお祈りしております。