IT知識に精通したセールスマンの需要が高まり、これからセールスエンジニアを目指したいという方も増えていることでしょう。
セールスエンジニアに必要なスキルは多岐にわたります。
必要な学びと社内・社外の研修についてご紹介するので、エンジニアからセールスエンジニアを目指す方、セールスマンからセールスエンジニアを目指す方、さらにすでにセールスエンジニアとして活躍しつつもよりレベルを上げていきたいという方は参考にしてください。
セールスエンジニア=学習が不可欠な専門職 社内研修を有効活用しよう
セールスエンジニアは製品技術やIT技術に精通し、その知識でもって営業マンをサポートするのが主な役割です。
お客さまと自社開発部門の橋渡しを担うこともあり、技術面と対人スキルの両方が必要となるハイブリッドな職種といえるでしょう。
日々進化するIT知識を常にアップデートし、お客さまの要望に応えるべく世界基準のムーブメントを知っておく必要があります。
通常の業務内で得られる知識やスキルだけでは対応に限界がきてしまうかもしれません。
自主的な学びを進めつつ社内研修を有効活用して、セールスエンジニアとしての価値を高めていきましょう。
こんな社内研修は必ず受講
社内ではどのような研修が行われているでしょうか。
「技術者向けに技術スキルアップ研修」「営業職向けにマナー研修」「法令の変化に合わせたセキュリティ・コンプライアンス研修」など、対象者が絞られたものが実施されているかもしれません。
しかし、セールスエンジニアは技術知識やリーダーシップなど、包括的なスキルが必要になる職種です。
いずれセールスエンジニアを目指したいという方なら、現在の業務に関係がなかったり、対象部署ではなかったりする研修にも積極的に参加したいものです。
セールスエンジニアの研修 技術スキルアップの研修
技術職の研修としては、数か月にわたって行われる新人研修やプログラミング言語ごとのPython・Java・C言語研修、先端技術に対応するAI・IoT・DX研修などさまざまなものが実施されるでしょう。
営業職からセールスエンジニアを目指す方は、技術研修にも積極的に参加しましょう。
技術部門対象の研修では基礎知識があることを前提としているものがほとんどなので、まずは新人研修を特別受講させてもらったり自主的な学びを進めておいたりして、技術職との共通言語を増やしておくことをおすすめします。
セールスエンジニアの研修 ビジネススキルアップの研修
営業マンとして必須のビジネスマナー研修や文書のクオリティを上げるMicrosoft Office研修は、どの部署の方でも参加可能なことが多いでしょう。
Word・Excel・PowerPointなどは「お客さまへ提案する文書を作成する」という意識を持って改めて学べば、得るものは大きいでしょう。
また、身だしなみや言葉遣い、敬語や訪問の際のマナーなどは油断のないよう定期的にチェックしておきたい項目です。
セールスエンジニアの研修 技術英語の研修
「技術英語」とは日本語にありがちなあいまい表現を排して、誰が読んでも同じ情報を読み取れるような簡潔な文章を扱うことです。
テクニカル・ライティング(テクニカル・コミュニケーション)とも呼ばれ、仕様書など技術的な記述が必要な書面には欠かせません。
技術英語を体系立てて学べる機会は少ないので、社内で実施されるのであればぜひ受講しておきましょう。
「わかりやすい文章」は情報共有の面でも役立ちます。
セールスエンジニアの研修 情報セキュリティ・コンプライアンスなど管理系の研修
ITに関わるビジネスマンなら、情報セキュリティへの脅威についても正確に理解しておきたいものです。
暗号技術や認証技術、安全なネットワーク構築の考え方を知っているといないとでは、お客さまからの信頼度も変わってきます。
コンプライアンス研修は全社員向けの「規定の通達」と管理系対象の「判断基準の学び」に大別されるでしょう。
セールスエンジニアを目指す方は、法令改定や世相の変化がコンプライアンスに与える影響について、最新の情報を確認できる管理系の研修も受講することをおすすめします。
セールスエンジニアの研修 管理職研修
管理職研修では、他部署との連携を強化するコミュニケーションスキルや組織運営に不可欠なマネジメント能力、目標設定と評価・フィードバッグなどの行動基準を学べます。
これらはセールスエンジニアの業務にも密接に関わるので、自身をレベルアップしたいという現役セールスエンジニアにおすすめの研修です。
セールスエンジニア 社外の研修も活用しよう
研修には自身のスキルを分析して、補いたい部分を自主的に外部で学ぶ形もあります。
勤務時間外での学びは時間との戦いともいえ、独学で参考書探しから始めるよりもパッケージ化された社外研修や短期スクールの方が効率的に学ぶことができるでしょう。
学びやすさの点からはeラーニングやオンラインスクールもおすすめです。
資格のための研修
現役エンジニアと同等の知識を得るには、IT系の資格勉強がよい手段になるでしょう。
国家試験のITパスポートや情報技術者試験(基礎・応用)など、自身のレベルに合わせて挑戦する資格を選びましょう。
英語研修 TOEICなど(社内で足りないものを補う)
英語はグローバル案件を扱う場合や外資系IT企業とのリレーションシップを築く際に役立ちます。
ビジネスマンとしては700点をクリアラインに設定し、800点以上を目指すべく継続的に学んでおきましょう。
コーチングを受ける・メンタリングを受けることも有効
自身の問題点や課題を洗い出し、今後の成長を促進させるためにコーチングを受けることやメンタリングを受けることも有効です。
1時間単位から受けられるものもあるので、もっとも気軽にレベルアップのヒントを得られる手段となるかもしれません。
仕事に使う でも社内では提供されないスキルの研修は積極受講を
お客さまからの要望で必要性が生じたり、先輩社員とは時代背景が異なるため継承されなかったりするスキルについては、積極的に外部の力を借りて身につけていきましょう。
多彩なスキルを持ったセールスエンジニアは、お客さまからも社内からも信頼され歓迎されることでしょう。
研修でスキルとタイムマネジメント力・評価もアップ
研修で学び続ければ、スキルを得るのはもちろん業務と学びを両立させるためのタイムマネジメント力をアップできます。
努力し続ける姿勢は周囲からの高評価を引き出すことになるでしょう。なによりも常に目標のある生活はやりがいに満ちて充実したものとなりますよ。
貪欲に勉強するのも能力のうち 研修はぜひ受講を
ヒューマンスキルは生まれ持った魅力に由来するものだと感じている人がいるかもしれません。
また、文系出身で「IT情報を理解するのに時間がかかる」と苦手意識を持っている人もいるかもしれません。
しかし、ビジネスマンを続けるなかで、もっとも成長に影響する能力は「常に学び続けることができるか」というものです。
資格取得など会社への貢献が明確なものなら、支援制度が整っていることもあります。
スクールによっては公的な補助が得られるものもあります。
自身のなりたいセールスエンジニア像を描きながら、社内外さまざまな研修へ好奇心を持って参加してみてください。
新たなスキルを得ればその分、今までとは違った仕事のおもしろさに気づくことができるでしょう。